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◎【エビデンスに基づいた転倒予防体操のご紹介】
今シーズンの岩手県内は比較的降雪量が少なく、積雪や凍結による転倒災害が少なくなるのではないかと期待していますが、1月中旬にはまとまった降雪もありましたので、2月までの冬期間は気を緩めることなく、積極的に冬季特有転倒災害防止対策に取り組みましょう。
転倒災害は冬季以外でも、段差に躓いたり、濡れた床で滑ったことなどにより発生したり、平らな通路で「何もないところでつまづき」転倒する災害も多く発生しています。このような災害を防止するためには、床面や通路を改良する「ハード面」だけでなく、働く皆様の身体機能などの「ソフト面」の対策を進めることが重要ですので、当センターでは【理学療法士による転倒災害防止のための支援(健康測定・チェック、実技指導・運動アドバイス等)】を実施していますので、是非ご活用ください。
多くの事業場では、準備体操・運動として朝礼・作業開始前にラジオ体操等を実施していると思います。また、ラジオ体操に追加して、腰や股関節周辺の可動域や体幹(バランス)、大腰筋や腸骨筋などのインナーマッスルを鍛える運動・体操をすれば、「転倒に強い体づくり」ができるということも誰もが納得できるのですが、事業場だけで効果的な運動・体操を考え、関係者全員に理解・納得させて取り組むことは中々難しいことです。
今回のメールでは「エビデンスに基づいた転倒予防体操」をご紹介します。ご存じの方も多くいるとは思いますが、この体操は、厚生労働科学研究費補助金による労働安全衛生総合研究事業で開発・検証されたもので、研究代表者は、腰痛治療・運動療法の第一人者である松平浩先生です。この研究では「体操の実施により2ステップテストと片脚立ち上がりテストの結果が改善し、下肢の関節可動域向上や下肢、体幹の筋力強化につながったと考えられた。」と結論づけられています。
この体操は、腰痛対策も加味したもので、時間は4分弱、さらに動画や解説書も作成・公表されていますので、取組むハードルはかなり低いのではないでしょうか。
かくいう私も、最近この体操を始めてみましたので、皆様の事業場でも取り組んでみませんか?
※ 動画
https://www.youtube.com/watch?v=9jCi6oXS8IY
解説書
https://www.mhlw.go.jp/content/kaisetu.pdf
研究結果報告書全文
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/download_pdf/2019/201923006A.pdf
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