コラム第112号 掲載

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 インフルエンザが流行しています。患者数も平成11年に統計を取り始めて以降最多となっているとのニュースもありました。
 そこで、国立感染症研究所感染症情報センターのホームページを見てみたらびっくり。日本列島全部が「警報」を示す赤で真っ赤か。
 同ホームページによると、2018年第5週の全国の定点当たりの報告数は54.33となり、患者報告数は268,811人とのこと。

 都道府県別では報告数の多い順に大分県、福岡県、埼玉県、神奈川県、高知県、鹿児島県、千葉県、愛知県、山口県、佐賀県、三重県、福島県、岩手県、宮崎県、新潟県、熊本県の順となっていて、岩手県も患者数上位に数えられていました。
 ちなみに、大分県の定点当たりの報告数は77.09、岩手県は56.98でした。
 全国の保健所地域で警報レベルを超えている保健所地域は 511箇所、注意報レベルを超えている保健所地域は40箇所で。定点医療機関からの報告をもとに、同期間中に全国の医療機関に受診した患者数を推計すると約282万人にも上るとのことです。
 (95%信頼区間としては262~302万人)

 年齢別では、0~4歳が約29万人、5~9歳が約62万人、10~14歳が約43万人、15~19歳が約19万人、20代が約16万人、30代が約22万人、40代が約29万人、50代が約22万人60代が約19万人、70歳以上が約22万人。
 また、インフルエンザが流行を始めた2017年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約1,393万人に上ったとのこと。

 総務省統計局発表の平成30年1月1日現在の日本の総人口は1億2659万人(概算値)なので、単純計算で国民の9人に1人がインフルエンザに罹ったことになります。インフルエンザの予防では、以前は「うがい」、「手洗い」、「マスク」と言われていましたが、現在では「うがい」はインフルエンザの予防にはあまり効果がないとされています。
 インフルエンザウイルスは気道に付着すると約20分程度で細胞の中に取り込まれ増殖を始めるからなそうです。
 政府広告のホームページでも「手洗い」「マスク」「咳エチケット」がインフルエンザの感染を防ぐポイントとして挙げられています。

 「手洗い」については、岩手県環境保健研修センターで正しい手の洗い方を写真で説明した広報用リーフレット「手洗いで感染症・食中毒予防-衛生的な手洗いの方法-」を作成しています。プリントアウトして、会社の手洗い場などに掲示してみてはいかがでしょうか。
 咳エチケットについては、厚生労働省でも「進撃の巨人」をモチーフとした啓発用ポスター「進撃の咳エチケット」を作成しています。どんなイメージで咳エチケットと進撃の巨人がコラボしたのかは不明ですが…。

「手洗いで感染症・食中毒予防-衛生的な手洗いの方法-」
http://www2.pref.iwate.jp/~hp1353/kansen/topics/tearai.pdf

「進撃の咳エチケット」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html

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