コラム第116号 掲載

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6月に入り、朝晩は涼しいものの、日中は一気に気温が上がるようになってきました。こうなってくると注意したいのが熱中症です。

 熱中症とは高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称で、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れるものですが、このことは、読者の皆さまは既に御承知のことと思います。

 県内の事業場の方々の関心も高いようで、6月は熱中症の予防に関する研修会の依頼が数多く寄せられています。
 そのような中、厚生労働省から平成29年の職場における熱中症発生状況が公表されましたので、その内容を紹介させていただきますと、昨年(平成29年)の職場での熱中症による死傷者(死亡者・休業4日以上の休業者)は544人と、平成28年よりも82人増加しているようです。また、そのうちの死亡者は14人と、こちらも前年より2人増加となったようです。

 熱中症による死傷者は、平成20年は280人、平成21年は150人とそれほど多くなかったものの、平成22年に656人(内、死亡者47人)と前年の4倍以上に跳ね上がり、以降、毎年400~500人台となっていて、減少傾向が見られない状況となっているようです。
 熱中症の月別の発生件数を見てみると、やはり7月、8月が多く発生しているようです。この時期は暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)をこまめにチェックし、水分・塩分補給、適切な休憩時間の確保などの対策が必要になります。

 6月以前でも急に暑くなったりすると、熱順化が済んでいないために熱中症になるリスクが高くなりますので、計画的に熱順化を進めることも重要です。
 平成29年の熱中症による死亡14事例の状況をみると、WBGT値の測定を行っていなかった(13事例)、計画的な熱への順化期間が設定されていなかった(13事例)事業者が水分や塩分の準備をしていなかった(4事例)、健康診断を行っていなかった(5事例)など、基本的な対策が取られていなかったことが分かります。

 厚生労働省では、職場における熱中症予防対策として、5月1日から9月30日まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています。
 キャンペーンでは、個々の労働者に水分・塩分の摂取を呼び掛けるだけでなく、事業場として、予防管理者の選任など管理体制の確立を含めた対策の徹底などを呼びかけおり、特に7月はクールワークキャンペーンの重点期間とされています。
 なお、クールワークキャンペーンの詳細については、下記のURLからご確認いただけますので、一度ご覧になってみてください。

平成29年の職場における熱中症発生状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000208979.html

岩手労働局 平成30年度「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」
https://www.iwates.johas.go.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/e27ce2d1eb0c1d97636215e892c4bd1a.pdf

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