コラム159号 掲載

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「治療と仕事の両立支援」とは、「治療と仕事の両立」をしたい労働者への支援です。
ここで重要な役割を担ってくるのが両立支援コーディネーターです。

労働者が治療と仕事の両立を図る上で、多くの場合、医療と職域間の連携が必要ですが、実際の治療現場では、職域との連携や協議に注力できるほどの自由度が乏しいといった理由から、十分な連携が機能しておらず、職場においても積極的な支援がなされていないというのが実情です。

両立支援コーディネーターとは、治療と仕事の両立に向けて、支援を必要とする労働者やその家族、主治医、会社・産業医などのコミュニケーションが円滑に行われるよう支援する者とされ、支援を必要とする労働者が治療と仕事を両立できるよう、それぞれの立場に応じた支援の実施及び両立支援に関わる関係者との調整を行うことがその役割として求められています。

コーディネーターを養成する基礎研修は(独)労働者健康安全機構が行っており、講義内容は
 1.両立支援コーディネーターの必要性とその役割
 2.基本的な医療に関する知識
 3.産業保健に関する知識
 4.労務管理に関する基本的知識
 5.社会資源(保険制度、サービス提供機関等)に関する知識
 6.両立支援のためのコミュニケーション技術
 7.がん経験者による当事者談話
 8.両立支援コーディネートの実際
と幅広い分野の内容で実施されています。

今は両立支援の対象者がいないから等、取り組みを行っていない事業場もあるかと思いますが、働く方の高齢化により、就労年齢でがん等の病気になる可能性は増しています。
また、医療技術の進歩により、不治の病とされていた疾病についても、長く付き合う病気に変化しつつあります。病気はいつ、誰がなるのかわかりません。
色々な立場の方が両立支援への理解は深めておくことは重要なことと考えます。

今年度の8、9回目の基礎研修の申込期間が12月20日から1月11日となっています。
これを機会に受講し、治療と仕事の両立支援について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

次回は両立支援コーディネーターに対する講習会について説明したいと思います。

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