コラム192号 掲載

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◎ 9月11日に当センターが実施する「職場における、よい歯で健康&良い仕事 事業場に役立つ歯の健康」と「過重労働による健康障害防止対策(脳・心臓疾患、腎疾患対策)」をテーマにした研修会についてご案内します。
 歯の健康については、「歯周病の影響により糖尿病や心臓病、脳梗塞などの様々な病気になりやすい」や「歯を失うと全身の健康が損なわれる」などと耳にすることが多くあり、誰もが歯の健康は大事だと認識していると思います。
 一方、事業場の産業保健スタッフの立場では、「当然認識しているけど歯周病の歯科健診は法定項目ではないし、労働者個々の問題では?会社として取り組まなければならないの?」との考えを持つ方も少なくありません。
 労働安全衛生法における歯科健診は、「塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素、黄りんその他歯又はその支持組織に有害な物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務」に常時従事する労働者に義務づけられている特殊健診のみです。
 以上のことから、多くの労働者は「歯の健康が大事なことは理解するが、会社では歯科健診の実施義務がほぼなく、自らが受診機会を作らない限り受診できない」といった状況が生まれています。
 本年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024(骨太の方針2024)」では、「生涯を通じた歯科健診に向けた具体的な取組の推進」が示され、年々歯科口腔保健が強化されており、将来的には「国民皆歯科健診」として、企業での実施を義務化する動きがあるともいわれています。
 産業保健スタッフの皆様、この研修会に参加し、歯の健康に関する知識や情報を得て、その情報を基に労働衛生教育や会社での歯科検診の実施・勧奨・きっかけづくりを進め、働く人の口腔内のヘルスケアへ繋げましょう。
 また、岩手県歯科医師会や協会けんぽ岩手支部では、歯科医師が事業所を訪問する歯科健診事業を実施していますので、当該事業の活用もおすすめします。

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